2006-12-02から1日間の記事一覧

僕は

ロッカーを開けた。300円はやっぱり戻ってこなかった。クソ野郎め。はやくロッカー屋さんになりたい。外に出ると、空は真っ黒い色をしていた。品川キラキラロードが目に入る。カップルが歩いているのが見えた。イルカさんの電飾に照らされ、暗闇の中で青白く…

ライブが

終わりそうになった。梨華ちゃんが「もう終わりだよ、さみしいけど、終わりだよ」っていった。「でもまだ伝説はつづくんだよ」っていった。「また会いましょう。また観にきてね!」。僕はなんだかむなしくなって、そのあと腹が立った。なんで終わるんだよ。…

僕は見た。

梨華ちゃんが投げキッスをするところを。梨華ちゃんはさまざまな方向にキスを投げたけれど、最終的にすべてのキスは僕に届いた。すべてのキスが僕に届いたのは、僕がこの中でもっとも梨華ちゃんのことを愛しているからだと思う。僕いじょうに梨華ちゃんを愛…

双眼鏡で

梨華ちゃんを眺める。するといきなり梨華ちゃんは衣服を脱ぎ捨ててほとんど裸同然になった。でもあまりおどろかなかったし、いやらしい感じもしなかった。とても自然な感じだった。暑くなったから、脱いだ、ただそれだけの事なのよ。的な雰囲気がそこにはあ…

双眼鏡で

梨華ちゃんを眺める。だんだん僕は疲れてきた。つま先立ちしているのがきつい。正直つりそうだ。これ以上がんばったらやばそうだ。こむらがえりを起こしてぶったおれそうだ。さらに言えば立っているだけで辛い。座りたくてたまらない。でも僕は思った、モン…

後半に入る前

スクリーンに人形劇がうつし出されたけど、これはさすがに肉眼で見た。肉眼というか、コンタクトなんだけれど。そうそう、このコンタクトは一日使い捨てのやつで、最後の一枚である。今日の為にとっておいたんだ。僕はいわゆるニート的なアレだし、ぜいたく…

双眼鏡で

梨華ちゃんをみる。僕は背が高いほうなんだけど、それでも梨華ちゃんが下に降りてくると見えづらかった。僕はそんなとき、つま先立ちをした。僕の後ろにはぬりかべしかいないので、人間には誰にも迷惑をかけない。だから僕は公演時間の半分くらいはつま先で…

双眼鏡を通して梨華ちゃんを

見つめる。まばたきするのも惜しい。それほどに梨華ちゃんはかわいいし美しい。それほどに僕は梨華ちゃんが好きだし愛してる。もちろん恋だってしてる。僕はまばたきを我慢してみようと思った。梨華ちゃんを見ながら、「ああ、好きだよ」とささやいた。まば…

双眼鏡を通して

梨華ちゃんを見つめる。僕の胸がドラムみたいな大きな音を立てていることに気付く。僕は胸の鼓動がはげしくなりすぎて、死んでしまうんじゃないかと不安になった。それだけは避けたい。だって僕はここにずっと生きていたい。梨華ちゃんを見つめながら、ここ…

双眼鏡を

通して梨華ちゃんを見つめる。そうしたらだんだんレンズがくもってきた。なんなんだよいったい。梨華ちゃんが見えないよ。どういうわけなんだよ。最初は鼻息のせいかなって思った。僕は興奮していたから、鼻息はどうしたって荒くなる。でも物理的な話、鼻息…

中に入ると

ちょう満員でびっくりした。それから梨華ちゃんの姿にびっくりした。か、可憐だ。未曾有の可憐さだ。これほど素敵でかわいいバニーガールが梨華ちゃん以外に存在するだろうか。いや、存在しない。梨華ちゃんは世界でいちばんキュートなバニーだ。未曾有であ…

荷物を

しまうためにロッカーの並ぶところに行く。それは図書館の書架を連想させた。日本文学、ロシア文学、英米文学。僕は歴史の棚の奥のほうに行って、穴に300円入れた。するとそれは華厳の滝のように流れ落ちて行き、猛烈なしぶきの音が上がった。僕はびっくりし…

トイレを

出る。その時にはもう時間のことはどうでもよくなっていた。スタンディングの場所取りのことも。はっきり言って、さっきからりかりんの愛らしい歌声がきこえてきている。僕は思った、「別に心配する必要はないじゃないか。僕はトイレを出れば梨華ちゃんに会…

そう僕は

一階の再後列に立っていた。だってうんこがなかなか出てこなかったのである。家を出るときからずっとうんこしたかったんだけど、時間がなくてできなかった。会場についてやっと暇ができてうんこをしに行った。僕は二日酔いだったし、それはゲリ便であるだろ…

梨華ちゃんは

めざとく僕を発見した。梨華ちゃんはたびたび僕のことを見つめた。結構長い間見つめあうこともあった。ちなみに僕は壁ぎわにいたのだけれど。いちばん後ろの。