ふっち君の日記。

石川梨華ちゃんにガチ恋しているおじさんの記録

第一幕

今日は、梨華ちゃんが僕の家に遊びにきます。
わくわく。楽しみだな。梨華ちゃんと、いろんな話をしよう。
ピンポーン。あ、梨華ちゃんが来たみたい。


梨華ちゃん、いらっしゃい。せまい家だけど、ゆっくりしていって」



「今日の、梨華のファッションチェック、いえーい! パチパチパチ。
じゃーん。今日は、あのねえ、ジャージ。
ジャージが大好きで、家でもよくジャージきるんですよ」


「元気いいね。そうなんだ。僕もね、家ではジャージ着てるんだ。
ねえ、梨華ちゃん、そのジャージ、似合ってるね。良いピンク色だね。
どこで、買ったの?」


「そして、あたしいつも家の中で靴下はいてるの。
だから、ピンクの、靴下を、はいてます」



「……、靴下、履くんだ、家の中で。はだしのほうが、楽じゃないかな。
あ、靴下も、ピンクなんだね。
で、さっきの話だけどさ、ジャージ、どこで買ったのか教えてくれないかな?」


「まあちょっと、何も無いのも、さみしいので、ちょっとあの、
飲み物を、もってきます」


「え? ああ、そうね、僕が入れるべきだったね、悪いね、なんか」


「ね、お湯と、コップでしょ、そしてそして、こちらはね、よいしょ、
こちらは、紅茶セットです。ね。あれ、ひっかかっちゃった。
あたし紅茶がすごいすきで、家でもよく飲むんですけど、
これを飲むとね、おちつくんですよ」


「ああ、僕も、けっこう、紅茶は好きだよ。
どちらかといえば、コーヒーのが好きだけどね。
梨華ちゃんは、どう? コーヒーと紅茶では、どちらが好きかい?」


「ちょっとまって、こぼれちゃった」


「あ、大丈夫? あ、いいよ、僕が拭くから。いいって、いいってば」


梨華ちゃんは、どたどた走って、布巾を持ってきた。


「よくね、家でもね、走り回ってあたしこけるの。
くつしたはいてるから。馬鹿でしょ? うふふ」


「それは、馬鹿だね、ひどい馬鹿だ。あはは。くつしたはくの、やめたほうがいいよ。
あぶないよ。頭でも打ったら、死んでしまうかもしれないよ」


「ここにあるのが、レモンシュガーっていって、レモンってほら、
家に、毎日あるものじゃなくて、ねえ、全部使いきらないから、
あたし紅茶飲むときしかレモン使わないから」


「レモンシュガー、なんて初めて聞いたなあ。それって、レモンの粉?
すりつぶしたやつ? 甘いの? それ。むしろ、すっぱくなるんじゃないの?」


「そのときはね、あのね、レモンシュガーっていうの入れるんですよ。
そうすると、これは、全部いれちゃった。
甘いから、これだけでお砂糖いらないの」


「甘いんだ。へえ。甘いんだ。レモンって甘いもんなの? 知らなかった。
ねえ、梨華ちゃん、レモンシュガーってどこで売ってるの?
それ、どこで買ったの? いくらくらいするの?」


「これ、なにかわかりゅ? わかりゅだって。うふふ」


「へ? ねえ、レモンシュガーの話はどうなったの。僕の話聞いてる?
ま、いいや。えーと、それは、なんだろう。はちみつかな」


「はちみつ。
これは、あたし喉がそんなにつよくなくて、よくいっつも喉いためたりする。のね」


「ああ、それは大変だね。
歌が、唄えなくなっちゃうからね。はちみつって喉にいいんだね。
梨華ちゃんの歌があまり上手くないのは、喉を痛めているからなの?」


「だからこのはちみつを、これね、もう充分、甘いです。これとっても甘いです。
しかしこの中に、このはちみつを、たっぷりいれます。ぅー。まだ入れる。よし。
じゃあ、いただきます」


「あ、どうぞ、どうぞ。いただいてください。あれ。作ったの、一人ぶんなの?
あれ、僕のぶんは、ないの? まあ、いいんだけど。
いいんだ。いいよ。自分で入れるから」


「おおー、いい甘さ。
まあでも、紅茶飲んでる、と、甘いものが欲しく……なるよね!ちょっとまってて!」


「たしかに、何か、食べたいよね。あ、また、梨華ちゃんが動くの?
僕が持ってくるのに。悪いね、なんか」


「ただいま。じゃーん!
こちらは、甘いもの大好きな石川にとっては、もう、大喜びの、
マンゴープリンでございます。これですね、で、こっちが、マンゴームース!」


「おかえり。好きなんだね、甘いもの。僕は、好きでも嫌いでもないよ。
強いて言えば、まあ、好きかな。
マンゴープリンにマンゴームース、美味しそうだね。
ねえ、それ、どこで買ってきたの?」


「これね、ほんとにおいしくて、
あの、差し入れでいただいて、もう超おいしくて、
よく食べてるんですけど、まあこのね、紅茶にぴったりの、
まあ、3時のおやつ的な、感じですが」


「紅茶には、合いそうだよね、たしかに。3時のおやつ的な感じっていうか、
そのまま3時のおやつだと、僕は、思うよ。ところで、どこで買ってきたのそれ」


「じゃあ食べたいと思います。
すごい、もう、プルンプルンなの。ほら、いただきまあす」


「プルンプルンなのはいいけど、あれ、僕の分は、ないのかな、やっぱり。
あれれ。まあ、いいんだけどね。いや、いいんだ。
そんなに、好きじゃないんだ。僕は。甘いものが。どうぞ、召し上がれ」


「うーーーん。あのねえ、うん!
うん、もう、舌ざわりがね、とってもね、クリーミーで滑らかで、おいしいです」


「なるほど、じつに美味しそうだね。僕の分は、やはりないんだね。
梨華ちゃんだけが、食べるんだね。いや、いいんだ、僕は。どんどん食べて」


「これね、教えてもらったの。こうやって、回るやつ。うふふ」



そう言って、梨華ちゃんは上半身をふらふらさせて、にこにこ、笑った。


「ねえ、梨華ちゃん、とてもおいしそうだね。ねえ、梨華ちゃん、僕の話、聞いてる?」