ふっち君の日記。

石川梨華ちゃんにガチ恋しているおじさんの記録

梨華ちゃんのいない世界

 最近、立ちくらみがするんだ。実にしばしばね。very often。世界がぐるぐるまわるよ。


 今日、本屋でエロ本を立ち読みしていたら(僕はエロ本がとても好きだ)、足元がふわふわした。宙に浮いているように感じた。そしてエロ本の中で妖しく微笑んでいたお姉さんの顔がぐにゃりと歪んだ。僕はひっくり返りそうなほどふらふらになってモームスっぽいステップを踏んだ。愛あらばイッツオーライの間奏における小刻みで高度なステップ。あれに似たような。ひとしきりステップを踏んだあと、このままじゃ倒れると思ったのでしっかりと大地を踏みしめてふんばった。そうしたらなんとか倒れずにはすんだんだけど、その大地は実に不安定だった。もしかしたらこの揺れは立ちくらみじゃなくて地震なのかなって思ったんだけど、僕の隣でエロ本を見ているオジサンは何の問題もなくエロイ顔をした女性の乳首をしげしげと眺めていたので、やはりこれは立ちくらみだとわかった。鉄棒を逆上がりするときのように、天地が回った。大げさじゃなく。バットを中心にぐるぐるまわってさあどうだ? みたいなゲーム、あれは横回りだけれど、横回りではない。縦だ。縦に世界がまわるんだ。そして逆上がりなんだ。前回りではない。頭が後ろに後退していく感じだ。


 そして僕はこのまま天地が逆転した結果、この世からすべり落ちて、みんなと永遠にさようならするんじゃないかしら、って思った。怖かった。でも甘美な恐怖だった。このままあっさり死んでしまうような気がした。いや死ぬというのとはちょっと違う。すべり落ちてどこかへいくんだ。僕ひとりしかいない孤独な世界だ、そこは。でも孤独だけれどなぜか幸せなんだ。孤独だから幸せなんだ。そういう世界に行ってしまうような気がした。でも行かなかった。しばらくしたら世界の回転は止まった。とても長く感じられたけど、たぶんそんなには長くなかったんだと思う。というのは、僕の隣にまだ同じオジサンがいたからだ。そしてそのオジサンはまださっきと同じページの同じ女性の同じ乳首を見つめていたからだ。


 僕は梨華ちゃんのいない世界へ旅立ちたい。一人で。そうして梨華ちゃんの生きる世界とは異なる世界から、梨華ちゃんを眺めるんだ。リカニーをしながら! 梨華ちゃん