合コンその2


・女の子たちはマンゴーサワーをやたら頼んでいた。「マンゴー、マンゴー」言ったらリトル君やパッくんに殴られた。グァバサワーというのもメニューにあって、「グァバグァバ!」って叫びたくなったけど、さすがにやめた。でも小声では言った。


・T内という女の子が、かなりかわいかったんだけど、それを鼻にかけてる感じがむかついたので、少し時間たってから名前覚えてる? って言われた時に、T内のことをT内梨華と呼んだ。「じゃあわたしは梨華ちゃんでいいわよ」と言ってたのが少しだけ萌えた。パッくんにものすごい力で殴られた。


・パッくんがツルタ(仮名)とおしぼりの投げ合いをしていた。楽しそうだった。


・最初は本名で呼んでいたんだけど、つい「リトル君」と呼んでしまった。


・いつもはボケのリトル君がツッコミに徹していた。申し訳ないと思う。


・僕らは「カラオケボーリング同好会」の部員ということにしてあったんだけど、「でもボーリングは一切しないんですよ。したことないんですよ」って言った。それは個人的にはすごい面白いと思ったんだけど、女の子はノーリアクションだった。機会をうかがって3回くらい「ボーリングは一切しないんですよ」と言ったんだけど、さっぱりだった。あいつらは笑いのセンスというものがないんだ。でもひょっとしたら一番センスがないのは僕かもしれなかった。


・カラオケの十八番はなんですかと訊かれて、「ラブマシーンです」と言ったら、身内の4人は笑ってくれたけど、女の子はほとんどノーリアクションだった。ちょっと苦笑いしたていどだった。「ここにいるぜえ」とか「恋のヌケガラ」じゃわかんないだろうと思って親切にも「ラブマ」言ってやったのに、その反応はなんなんだ。


・どういう流れで言ったのか忘れたけど、リトル君が語尾に「だべさ」をつけた。そのあと彼は「なっち!」と言った。それに呼応して僕は「ぬっち!」と言った。身内の4人は笑ったけれど、女の子4人のリアクションは薄いものだった。「身内ネタ?」と言って少し困っているようだった。


・かわいいけどキモギャルのT内がトイレに立ったとき、「二度ともどってこなくていいよね」と他の女の子に言ったら、「あなた毒舌ですね」と言われた。


・リトル君がエネルギー関係の仕事に興味があると語っていたので、「リトル君はエネルギッシュだからね、色んな意味で」と言ったら、苦笑いされた。


・パッくんのわき腹をつついて、「いつものようにホモネタでいこうか」と言ったら、「それはやめてください」と言われた。


・僕のことを殴るとか、殴らないとかいう話になったので、「僕はむしろ殴られたいんです、グーでもパーでもどっちでもいいんです」とT内に言ったら、笑いながらも、汚いものを見るような目で見られた。


・リトル君がKさんに惚れているらしいことが容易にわかった。


・リトル君が射精のことをぼかして話していて、「ふっちさんならそのまま言いそうよね」とT内に言われたので、「射精」と言ったら、なんだかうすら寒い空気が充満した。僕の対面にいたKさんは、一人言を呟きながら道を歩いている人を見たときのような顔をしていた。


・パッくんが鎌倉の話をして注目を集めていた。リトル君がそれに対抗して鎌倉のなんとか線に乗ってみたいという話をしていたけど、あまり注目されることはなかった。


・ゆう君がどこかあさってを向いたような話ばかりしていたような気がする。でも僕はもっとおかしなところを向いていたような気もする。パッくんはどこを向いていても女の子の目にはお茶目に映るんだから、いいよなあって思った。


・終わる間際、男の中で一番馬鹿なのは誰かという話になって、女の子3人はパッくんを指さしたが、一人T内だけが迷うことなく僕を指さす。リアルに憎憎しげな顔をして。


・店を出たあと、T内に「ほんと君はかわいいね、かわいいよ、無駄にかわいい」と言ったら、ウザがられる。


・合コン中、合計50回くらい殴られた。良くも悪くも。


・パッくんは無邪気で人気者だった。