悪口大会にはうんざりだよ


 mikiloveさんには全額おごってもらっちゃって、本当に感謝しています。
 酔っぱらった僕は、一人になった後、近場に住むモ研のメンバーに手当たりしだい電話をかけた。実に後悔している。
 ゆう君が来てくれた。会うなり、「来たことを少々後悔しています」といわれた。ゆう君のおばあちゃんは、「そんな先輩のところに行っちゃだめ、何かの詐欺だよ、オレオレ詐欺じゃないの?」と言って引きとめたらしい。それを振り切って来てくれたゆう君には感謝してる。


 また笑笑に入った。特に話すこともなかったので、モ研のメンバーの悪口大会を開催しようということになった。褒め殺し大会はどうかなと提案したんだけど、「それじゃつまらないですよ」と言われ、悪口大会に決まった。
 片方が悪口を言って、片方がその弁護をするというルールを作った。それを交互にやっていく。最初はちゃんと弁護をやっていたけど、だんだんめんどくさくなって、悪口だけを言い合うようになった。これはゲームとしての悪口だと思おうとしたけど、そう簡単に割り切れるものでもなく、とても心が痛んだ。


 名簿をみながら悪口をこなしていって、とうとう僕自身の悪口をいう時が来た。ゆう君が僕の悪口を言った。僕はどきどきしながら聴いた。
「うーんふっちさんの悪口、思い当たらないなあ」
「いや、なんかあるでしょ、そんな聖人君子じゃないよ僕は」
「じゃあ訊きますけど、日記とか、あれはネタなんですか、マジなんですか」
「そんなの決まってるじゃん。全部マジだよ」
「そうなんですか。じゃあ言いますけど、ふっちさん、もうちょっと大人になりましょうよ。いつまでも梨華ちゃん梨華ちゃん言っててもしょうがないですよ。6年生とか、アリかナシかで言ったら、ナシですよ」
 軽くグッサリきた。ゲームとしての悪口だとわかっていても。
「そんなこと言われても、しょうがないじゃん、梨華ちゃんと結婚したいんだよ僕は」
梨華ちゃんは、どっかの金持ちのイケメンと結婚しますよ、普通に」
 とてもグッサリきた。
「まあ、その金持ちのイケメンっていうのが、すなわち僕なわけだが、普通に」
「いやそれはないです」と、ゆう君はあっさり言う。「金持ちになる可能性はあるにしても、イケメンではないですよ。そのへんはちゃんと自覚しておいてもらわないと」
 ゆう君は、けっこう毒舌だと思った。僕の心臓は色んなものが突き刺さって、もう血みどろだった。
「僕もアゴをけずれば、なんとか、あと鼻を削って、目を平行二重にして、まあそれくらいやれば、なんとか」
「・・・」ゆう君は、完全に沈黙した。


 ゆう君、深夜に呼び出してしまってもうしわけなかった。今は反省している
 もう悪口大会はやめような。次はやっぱり褒め殺し大会をやろうぜ。僕は褒められてのびるタイプなんだ。「ふっちさんには、残念ながら、褒めるところはありません」なんて、言わないでくれよな。首を吊りたくなっちまうからさ。