やっぱり秋と言えば


 焚き火でしょう。美勇伝ファンの集いのピンク色のチケットが、ちょうど目の前にあったので、まあこんな紙切れは焚き火以外に何の使い道もないわけのものなので、燃やした。すごい勢いで燃えた。真っ赤な炎が踊り狂った。その火勢は、ちょっと怖くなるくらいのものだった。半分くらい燃えてから、灰皿の上に置いて、燃え盛る炎に僕は手をかざし、暖をとった。あったかいなあ。ぬくいよ梨華ちゃん。さすが4200円するだけのことはある。暖かさが高品質だ。そしてピンク色だったチケットは燃え尽きた。真っ白に。僕も燃え尽きた。立つんだふっち君。立てよ。ごめん、おやっさん、僕はもうだめなんだ。立てないよ。そして勃たない。僕はね、泣きたいんだ。たまには、おおっぴらに泣かせてくれよ。
 梨華ちゃんのポスターを見て、おもいきり泣こうと思ったけど、しかしながらどうしても涙は出なかった。にやにやしちゃった。意に反して、笑みがこぼれたよ。梨華ちゃんの笑顔は、あたたかいね。焚き火なんか必要ないね、心がほかほかしてくるよ。罪な女だ、梨華ちゃんはさあ。どんなに悲しくて泣きたい時でも、泣かせてくれないんだから。なんて、どうにもキザだなあ僕は。