25日


 は、結局パッくんが付き合ってくれた。授業を切ってまで来てくれて感動した。
 とりあえず、モ研ヤリチン候補生の彼が居れば百人力だ。僕もヤリチンになれるかもしれない。まあ僕は梨華ちゃんとしかヤらないから、完全なヤリチンにはなれないけども。


 最初は新宿のオイオイに行った。とてもおしゃれな空間だった。めまいがした。値段も高かった。気絶しそうになった。店員がすごい勢いで話しかけてきた。そしたら情がわいてしまって、気絶しそうに高いジャケットを買いそうになった。でもパッくんが非情にも店員を振り切って歩くから、僕もそれにならって非情にふるまった。


 そのあと新宿を歩くも、これというものは見つからなかった。だからリトル君おすすめのライトオンに行くことにし、渋谷に向かった。


 ライトオンに着くと、リトル君的な服で埋め尽くされていた。おしゃれすぎず、でも垢抜けた服がとりそろえてあって、なかなか気に入った。優柔不断な僕にしびれを切らしたパッくんは、店に入るとすぐ、店員に見立てを頼んだ。


 僕は店員が持ってくる服を次々に着た。というか着せられた。こりゃまるで着せ替え人形だな、と思った。リカちゃん人形になったような気分だった。「俺は良いと思うんだけど、ふっちさんはどう?」と訊かれるも、良いのか悪いのか、自分ではよくわからなかった。最終的には、店員さんとパッくんが共に「良い」というジャケットに決めた。決めたのは僕だけど、その良さを判断したのは、店員さんとパッくんである。だから誰かが「その服センス悪いね」って言ったときに、センスのなさを責められるべきは、店員とパッくんだ。僕に責任はない。まあでも、おしゃれな2人が良いと言うんだから、そんなには悪くないんだろう。それに、悪くないっていうあたりが、おしゃれとしては適当なところだと個人的には思う。


 僕が、おしゃれすぎない服にこだわって、優柔不断におちいったせいで、パッくんは予備校の時間に間に合わなくなった。申し訳ないと思う。そしてそこまでして付き合ってくれたことには、感謝の気持ちで一杯だ。ありがたい話だ。そんなわけで笑笑に行って、酒をおごらせてもらった。ただ、ファッションヘルスはおごらなかった。


 そのあと家に帰って、買ったばかりのジャケットを着て鏡の前に立つ。色んなポーズをとってみたりする。最高にイケてるわけではないけど、まあ、悪くない。鏡を見てにやにやするのにも飽きると、ジャケットを脱ぎ、上も下も全部脱いで裸になって、リカニーをした。悪くなかった。