フィフティ・フィフティ

 ark君は僕を幽霊にしたことを申し訳なく思ったのか、「いや、あんなのはガセネタです」と言った。「フィフティ・フィフティです」
 何の慰めにもなってない。言い換えればそれは、50%の確率で梨華ちゃんはもこみちに陵辱されてます、ということじゃないか。50パーって。そんなのほとんど真実じゃないか。ものすごい勢いで煙が出てるってことじゃないか。そんなの火元があるに決まってるじゃないか。僕はその超多量の煙にまかれ、ほとんど息ができなくなり、なおかつ涙が出てきた。だけどそこで泣いたら、あまりに過敏すぎる人間ということでサークル追放の憂き目に合いそうだったので、なんとか我慢した。ふっち君えらい。でも驚いたことに誰も褒めてくれなかった。それどころか、死人に鞭打つかのように、誰かが「もこみちならしかたないですよ、ふっちさん!」と叫んだ。ちょっと待てよ。ぜんぜん理解できない。なんだそれ。僕は東大受験を志したことがあるほど頭が良いというのに、その言葉が意味することをこれっぽっちも理解できなかった。ねえ。教えてよ。いったい何がしかたないんだ?