グレートサイヤマン

 明日は最後のドライブだというのに、朝6時までドラゴンボールZスパーキング!をやってしまった。1時間寝ると、明日になったので、僕は目を覚ました。頭は重かったし、気持ちは憂鬱だったけど、なんとか頑張って歯を磨いてリカニーをした。家を出る直前に、忘れ物はないかと部屋を見回すと、枕元にたてかけてあったりかりんの写真がなくなっていることに気付いた。だけどもう時間がなかったので探すことはせずに家を出た。りかりんの写真、どこに行っちゃったんだろう。

 ちょうど9時に馬場についた。レンタカー屋の前には長老さんとark君がいた。長老さんはアゴのところだけ髭がのびていておしゃれだった。本人は、これは無精ひげだと言っていたけど、そんなのは嘘だと思う。これがおしゃれでなかったらいったい何がおしゃれだと言うのだろう。それほどにおしゃれなアゴ髭だった。一方、ark君の髭はちょぼちょぼ生えていたが、これは明らかに無精ひげだった。

 最年少のむじん君は、20分くらい遅れてきた。僕は、先輩を待たせるなんて何事だ、しかもこれは最後のドライブ、ラストドライブだぞと、叱りつけようと思ったけど、やめておいた。たぶん論破されるだろうと思ったから。僕は正直言って、議論して勝ったことがないんだ。どんな有利な立場にいても、必ず負ける。ぎりぎりまで追い詰めても、一発逆転される。そして最後には土下座して謝る。そんな人生をこれまで送ってきた。僕はたぶん、論理的に間違った人間なんだ。

 むじん君は、花粉症で苦しんでいるようで、かっこいいマスクをしていた。正義の味方っぽかった。わかりやすく言えば、グレートサイヤマンみたいな感じだった。でも特にかめはめ波的な必殺技を繰り出すようなことはなかった。そのかわり、ほとんど殺人的なドライビングを繰り広げた。あるいは、これがむじん君の必殺技なのかもしれない。事故ったら、確実に人が死ぬ。まあ本人も死ぬわけだが。ひゃっほう。