戦車が誕生した

 風華のメイキングDVDが中に入っていると思われる小さなダンボール箱が届いた。僕はその箱をコタツの上に置いて、「あーあ、もう来ちゃった。風華の写真集もまだ箱から取り出していないのに」と小さな声で言った。首を左方向にねじり、部屋の隅に置いてある、写真集が入った大きなダンボールを見つめる。それからコタツの上の小さな箱に目を戻す。「はあ……」と深く長い溜息をついた。メイキングDVDの入ったその箱を手に取り、胸にかき抱いて、「梨華ちゃん、好きだよ……。好きすぎて見れないよ……」とつぶやいた。だんだんまぶたが熱くなってきて、快感のようなものを感じながら涙を流した。僕は泣きながら、部屋の隅にあるアマゾンの箱の上に、今日届いた小さな箱をのせた。そして「あ、これってちょっとドイツ軍のタイガー戦車みたいじゃんよー」と思った。「でも、タイガー戦車みたいに見えたからって、何がどうなるって言うんだよ?」と思った。