美女放談

 美女放談という番組に梨華ちゃんが出るというので見た。
 「梨華ちゃああああああああああん! かわいいよおおおおおおお! あ、髪切ったんだね。短くなっちゃって。すごく似合ってるよ。へえ〜、うんうん、そっかそっか、梨華ちゃんは天邪鬼なのか。あのね、シヴイさんもそうなんだよ。ずっと前2ちゃんねるで、『あいつは天邪鬼だ!』って書かれていたよ。でもシヴイさんはすごくいい人だから、天邪鬼だからって悪い人間になるとは限らないんだよ。安心してね。あと僕も天邪鬼です。みんなが良いと言えばそれを悪いと言いたくなります。働けと言われると働きたくなくなります。働くなと言われれば働きません。おや、これはちょっと違うかな。でもまあ僕と梨華ちゃんは仲間だね。天邪鬼仲間。きっと気が合うよね。そっか〜梨華ちゃんは大人の女性になりたいのか〜。どんなのが大人の女性なんだろうね。よくわからないな僕は。梨華ちゃんはもう十分大人の女性だと思うよ。すっかり自立しているし、プロ意識も非常に高いし、すごく色っぽいし、梨華ちゃんこそが理想の大人の女性だと僕は思います。だから不安にならないで! 安心していいんだよ。それでももっと素敵になりたい!って思うなら僕は応援するけど、あんまり無理しないでね。少しずつゆっくりでいいよ。心に余裕がなければ、そもそも素敵になんかなれないからね。梨華ちゃん、お料理はあんまりしないんだね。でもたまに作るのか。食べてみたいなあ。どんな味がするんだろうか。もし不味いのしか作れなくても気にしないで! だってまだ初心者みたいなものだもんね。最初はみんなそうだよ。ゆっくり上達すればいいからね。梨華ちゃんのお料理、食べてみたいなあ。あ、これはさっきも言ったね。しつこくってごめんね。だって本当に食べたいんだもん。あ、3回も言っちゃった。でもこれが最後だよ、もう言わないからね、ごめんね。梨華ちゃん結婚したいんだね。女として生まれたからには子供も作りたい、かあ……。そうかあ、そうだよね。当たり前だよね。でもなんだか悲しい気持ちになってきちゃったな。どうしてだろう。そうだ、僕と結婚しよう! それがいいんじゃない? そういうことなら悲しくもなんともないや。むしろハッピー極まりない感じだよ。梨華ちゃんが子供を抱いて頭を撫でているのを僕が見ているところを想像したら、恐ろしく幸福な気分になったよ。でもどうしてだろう、なぜか悲しい気分も混じっているんだ。『恋愛はしてもいいものなんですかねえ』だって? 『梨華さん、積極的に恋愛しないとダメよ。結婚するには恋愛しないと始まらないわよ』って、てめえ石井! 照明デザイナーみたいな感じのことを生業にしてるおばあちゃん! 余計なこと言ってんじゃねえよ。それで本当梨華ちゃんが恋愛に目覚めちゃったらどうすんの? まだ早いんだよ、梨華ちゃんにはそういうのは。まだ僕と出会ってないじゃないか。そういうのは梨華ちゃんが僕と出会ってからでいいんじゃねーのかよ。『梨華さん、そのうち運命の人が現われますから、まだ焦らないでね』とかなんとか気の利いたこと言えねえのかよ? 70にもなって。お前にはわかってない。俺の気持ちがちっとも分かってない。え? 梨華ちゃん、何だって? 『理想の人は、背が高くて、優しくて、心の広い人』だって? マジかよ……。それって完全にふちりんじゃん……。ふっち君以外の何者でもないじゃん……。俺ハジマッタ。非常に完全に始まった。僕は背が高いし、超絶優しいし、死ぬほど心が広いもんな。なんだよ梨華ちゃん……そんなこと言ってさ、本当はふちりんのことなんでしょ? でもちょっと恥ずかしいし、テレビで言うわけにはいかないから、そんな曖昧な言い方してるんでしょ? でしょでしょ? 言っちゃえばいいじゃん。気にすんなよ。結ばれようぜ。『私の理想の人は、ふちりんです! ふっち君の日記の作者なの……。きゃ! 恥ずかしい! 言っちゃった!』って言えばいいじゃん。でもしょうがないね、梨華ちゃんは真面目だもの。2chで祭りになるようなことは極力さけたいよね。おい石井! てめえ! 何が妄想だてめえ! 梨華ちゃんが『白馬の王子様に乗って迎えに来てくれないかな(ふちりんが)』という可愛いことを言ったのに対し、『それは妄想よね。そんな人いないし。居たとしても、ろくな人じゃないだろうしね。きっと遊び人よ』って言うなんてひどい! ひどいわよ! 僕はさ、夢を見てる人に向かってそういう現実的な覚めたこと言う人ってすげえ嫌いなんだ。わかってんのかよ、てめえ、石井。行政書士として活躍して立派になった僕は梨華ちゃんを、白馬に乗って迎えに行きます。そして、『やあ梨華ちゃん。ふちりんだよ。迎えに来たよ。おっとこれは妄想なんかじゃないよ。現実さ。さあ手を貸して。一緒にあの教会に行こう』と言ってあげるんだ。その時が来るのが楽しみでたまらねーぜ。もしそうなったら、石井、僕の前で土下座して謝ってください。たぶん5年後くらいにその時が来ると思うから、健康に気をつけて長生きしろよな。よし、じゃあ来週あたりから乗馬の練習でも始めようかな。ちゃんと乗りこなせないとかっこ悪いもんね。白馬の調達に関しては、まあおいおい考えるとしよう。梨華ちゃん! 仕事と家庭の両立について心配があるの? 家庭のことはまかせてよ梨華ちゃん! 僕、ちゃんと家事やるからね。子育てもしっかりやるよ。だから何にも心配いらないからね。梨華ちゃんだけに押し付けるなんてそんなこと絶対しないから。むしろ僕は家事しかやりたくない。梨華ちゃんは家庭のことは僕に任せて、お仕事を思う存分してください。まあそれは冗談だけど、ほんとにね、心配しなくていいから。お互い力を合わせて、素敵な家庭を作ろうね。子供は3人か〜。それこそ僕の家事参加が必要になってくるね。よーし、ふちりん家事も子作りもがんばっちゃうぞ〜。えへ、楽しみだな、梨華ちゃんとの結婚生活。きっと楽しいんだろうな。きっと幸せなんだろうな。笑いが絶えなくてさ、いつもラブラブでさ、それでさ、あれ、どうしてだろう、涙が出てきちゃった。うわあ、すごいや、どんどん出てくる。なんだかとっても悲しいよ。胸がしめつけられるようなんだ。梨華ちゃんの顔が歪んできちゃったよ。あはは、変な顔だね! なにその顔! あはは! あはははは! あはははは!」