20ページ(左側)

石川梨華写真集「風華」 [DVD付]

石川梨華写真集「風華」 [DVD付]

 ページの右側に、薄いピンク色の柱が大きく写っている。ページのおよそ5分の2をその柱が占領している。パーカーを着た梨華ちゃんはその柱の後ろから、右目を出してこちらを見つめている。右手でふんわりと柱をつかみ、その手によって口元は隠れてしまっている。梨華ちゃんの右目からは、どんな感情も読み取ることができない。ただ、こちらを見つめている。僕は思う、「ねえ梨華ちゃん、ちょっとその手をどけてみて」と。「そうしたら、梨華ちゃんがどんな感情を抱いているか、きっとわかるのに」と。口をへの字にして拗ねているのかもしれない。口を一文字に結び、静かに怒っているのかもしれない。口が上弦の月のように開き、笑っているのかもしれない。僕はできれば笑っていてほしいと思う。手をどけたらきっと梨華ちゃんは笑っていて、「ふっち君!」と僕の名前を呼ぶのだ。