ふっち君の日記。

石川梨華ちゃんにガチ恋しているおじさんの記録

その4 八ヶ岳リゾートアウトレット

 よく知らん山の謎めいたアウトレットにバスが停まりました。添乗員さん曰く、ここでランチと買い物を楽しめ、とのことです。アウトレットに行くという話は聞いてなかったので、何を買うかなんて決めておらず、急に買い物を楽しめと言われても困りました。バスツアーの梨華ちゃんグッズの全部セットを買うつもりしかなかった。

 バスの外に出ると、添乗員さんがアウトレットの地図を渡してくれた。僕はそれを片手にフラフラと歩き出した。微かな雨が降ってきていた。このあと梨華ちゃんと2ショットを撮るのに、湿気で前髪がくりんくりんになったらイヤだなあ、と思ってふみゅうとなった。

 ランチを食べる必要があったので、地図でお食事処を探した。ラーメンなんかよさそうだなあと思って、ラーメン屋の方へ歩いた。店内に入るとほぼ満員で、お客さんはほぼ全て梨華ちゃんファンの人だった。みんな仲良さそうにおしゃべりしていた。僕一人ぶんの席くらいは空いていたが、この空間に一人でいたら孤独で心が辛くなりそうだった。ふみゅうとなりながらそのお店を出て、空いているところはないかと歩き回る。すると、オムライスを前面に押し出しているややお洒落なレストランが目に入った。客の姿はまばらで、ガラガラと言ってもよかった。ここがいいかも、と思い、『オムライスカフェ 農家の食卓』というそのお店に入った。

 入ってすぐ、バスで僕の隣に座っていたAさんが一人でテーブルについているのを見た。声をかけようか迷っているうちに、僕はAさんの前を通りすぎてしまった。来た道を戻るのも不自然だし、Aさんは僕に気がつかなかったようだし、もう食べ終わってしまうかもしれないし、そのまま店内をぐるりと回り、奥の方の4人席に腰をかけた。その席からはAさんの後ろ姿が見えた。「やっぱり声をかけて一緒に座ればよかったかな。でも会ったばっかりだし、馴れ馴れしいと思われるかもしれない」などと思いながら、メニューを手に取って料理の写真を眺めていった。オムライスがたくさんあった。オムライスカフェなのだからそれは当然だった。しかし僕は気が動転していたため、なぜかカルボナーラを頼んでしまった。今ではとても後悔している。オムライスカフェなのだから、しかもここにはもう二度と訪れないのかもしれないのだから、どうあってもこの店自慢のオムライスを注文するべきだった。はて、だけれど、いま胸に手を当てて本当に後悔しているかどうかを自問してみたら、そんなに後悔していませんでした。けっこうどうでもいい。カルボナーラ美味しかったし。どうしてさっき「今ではとても後悔している」なんて書いたのだろう。Aさんは、僕がカルボナーラを待っている間に食べ終えて店を出て行ってしまったので、声をかけなくて正解だったかも、と思った。

 その後、洋服屋さんとか、雑貨屋さんとかを見て回ったけど、一人だったのであんまり楽しくありませんでした。そんなことより、この後の梨華ちゃんとの2ショットが不安で楽しみでしょうがなかった。雨は降ったり止んだりしていて、僕の前髪がくりんくりんになっていないかどうか心配で、何度もトイレに行ってを見たり、お店のガラスに映った自分の姿をさりげなく見つめたりしました。お買い物とランチの時間が終わりに近づくころには、案の定、前髪がくりんくりんになりかけていたからふみゅうとなった。バスに乗り込み、添乗員さん(りかちゃん)が「いよいよ石川さんとの2ショット撮影です」と言った。僕の胸の鼓動は速く大きくなった。息がしにくくなり、深呼吸をした。アウトレットからバスが出発すると、10分くらいでコテージのフロント棟の前に着きました。

 若い番号だった僕はすぐに呼ばれてバスから降りました。この建物の中に梨華ちゃんがいるんだと思うと、体の動きがギクシャクしてきました。梨華ちゃんとは、それまでに2回、写真を撮ったことがありました。カジュアルディナーショー梨華ちゃんと保田さんと。美勇伝バスツアーで美勇伝の3人と。ということは、梨華ちゃんと2人きりで写真を撮るのは今回が初めてですね。今そのことに気づきました。普段、その2枚の画像の僕と梨華ちゃんの部分だけトリミングして携帯やPCに保存して眺めたりしていたから、てっきり2ショット写真を撮ったことあると思い込んでいました。そうか、初めての2ショットだったのか。だからあんなに緊張したのかな。コテージのフロント棟に入って、エスカレーターを上ると、すぐそこに梨華ちゃんの待つルームがありました。