ゆきりんと握手

 先日、ゆきりんという愛称で有名なAKB柏木由紀ちゃんと握手をしてきました。ゆきりん梨華ちゃんの熱心なファンであることでも有名で、こないだソロシングルを出したときには梨華ちゃんと対談もしていました。その対談が収録されているバージョンのCDを僕は購入し、聞いた。梨華ちゃんは酒焼けしたようなハスキーボイスでモー娘時代の思い出を機関銃のようにしゃべり、ゆきりんはひどく緊張した様子でほとんど聞き役に回っていたので面白かったです。ゆきりんのCDなのに梨華ちゃんばっかり喋っていて大丈夫なのだろうか、ゆきりんヲタに怒られないだろうか、と心配になったけど、とくに誰も怒っていないみたいでよかった。

 インターネット情報によると、ゆきりんは素人時代、指原とともにはてなダイアリーを徘徊していたらしい。ゆきりんは僕のブログも読んだことがあるかもしれない。そしてそれがあまりにもどうかしている内容だったから軽蔑の表情を浮かべながらすぐに右上のバツボタンをクリックしたかもしれない。僕なんかと握手するなんて吐き気がするかもしれない。しかし、握手する相手がまさかふちりんだとは思わないだろうと思ったし、最近の僕はヲタの鑑のような内容のブログを書いているので、ゆきりん握手しても問題はないだろう、となり、握手会に行きました。

 東京国際展示場の超でかいホールでAKB握手会は行われており、人は何千人もいるように思われた。たまに不良のような雰囲気の若者たちとすれ違い、生写真などをかつあげされるのではないかとビクビクした。人の良さそうなおっさんしかいない*1梨華ちゃん現場とはぜんぜん違う。午後5時くらいに、緊張をほぐすためにまず指原さんと握手をした。多忙をきわめる人気者の指原さんは、体中から疲労が滲み出ていたが、笑顔で元気よく対応してくれて、なんて健気な人なんだろうと思った。庶民的な指原さんと握手をして緊張がほぐれた僕は、ゆきりんの列に並んだ。右隣のレーンは島崎遥香ちゃん(ぱるる)だった。ぱるる握手している姿がチラッと見える。塩対応で有名なぱるるだけれど、にこにこ笑って握手していて、可愛いと思ったし、なんか心がほっこりした。そんなに塩ではないのではないか、と思ったが、実際に握手するとまた違うのかもしれない。でももし好きな人が、あんな風ににこにこして握手してくれたらそれだけで嬉しいような気がする。梨華ちゃんは僕と握手するときには不安そうな顔をしていることが多いので切ない。

 1時間近く並び、やっと次が僕の番という状態になった。ゆきりんがヲタと握手している様子が見える。ゆきりんはヲタの手を右手で握りながら、左手で上から優しくさすっていた。前の人がいなくなると、僕は係の者にブースの中へ促され、いよいよゆきりんと対面した。ゆきりんは全体的に細長く、顔がとても小さい。僕は「こんにちは」と挨拶してから、「僕も石川梨華ちゃんのこと大好きなんです」と、いきなり本題に入った。なにしろ7秒しか時間がないので、天気や景気の話などをしている暇はない。ゆきりんは「え! そうなんだ!」と目を大きく見開いた。そして「美勇伝…!」と呟き、美勇伝について語りたそうにしていた。僕もゆきりんと、梨華ちゃんのことについて語り合いたいと思った。が、なにしろ時間が7秒しかないので僕はゆきりんの言葉を遮るかのように「一緒に梨華ちゃんを応援しましょう!」と言った。言いながら、係の者にけっこうなパワーで肩を押され、ブースの外へと追いやられていった。ゆきりんはビックリしたような表情を浮かべたまま、僕に手を振っていた。

 ゆきりん神対応ということで有名だけれども、そんなに神っぽい対応ではなかった。人間だった。ふいに梨華ちゃんの名前を聞いたことにより、ついうっかり、ただのヲタだった頃の自分、人間に戻ってしまったのかもしれない。

*1:女性もいます。