さて

 結婚生活の思い描きを終えた僕は、いよいよ行書の勉強にとりかからなかった。まだ早い。昼だもの。太陽がまぶしくて文字が読めない。そんなわけで僕は映画をみることにした。僕は戦争が好きなので、プライベート・ライアンをみた。血がドバって出てきて、人がどんどん死んでいった。僕はそれを見ていて心が痛んだけれど、同時になぜかわくわくしてきた。ライアンが終わったあと、僕はすぐにメダルオブオナーという戦争ゲームをやり始めた。M-1ガーランドをパキンパキンいわせて、ドイツ兵をどんどん撃ち殺していった。ドイツ兵だけに、どいつもこいつもぶっ殺した。でもどういうわけか、その時に感じたのはわくわくだけであって、心の痛みのようなものは、ほとんど全く感じなかった。こういうのは何か間違っている気がした。でもやっぱり楽しかったから、「神よ、我が罪を赦したまえ」とか言いながら、しばらくドイツ兵を殺し続けた。そして、午後7時になったところで敵前逃亡、戦場からおさらばした。