高田馬場


 の駅でみんなとはぐれた。というか自分からはぐれた。みなしごになりたかった。もっと酒を飲みたかった。トイレに行って、小便をしたら、魅惑的な金色で、それがビールに見えたのでそれを飲もうと思ったけど、よくみたら単なる小便で単なるアンモニアだったので飲むのはやめた。おしっこの具合はとてもよかった。健康だと思った。でも不健康になりたいと思った。それで僕は馬場駅の端っこの喫煙所でセブンスターを吸った。携帯電話がブルブルしたけど出たくなかったので出なかった。申し訳ないと思う。今は反省している。そのとき僕は煙草の広告の文章の読解に必死だったんだ。日本語を解明したかったんだ。その文章を書いた人の顔を思い浮かべていたんだ。その人がどんな生活をしてどんな妻をもってどんなセックスをしてどんな恋をしたのかを考えていたんだ。でも最終的には罪悪感が勝って電話に出た。