合コン


 娘コンにさえ特に理由なく遅刻する遅刻常習犯人の僕だけど、他の3人に迷惑をかけるといけないので余裕をもって渋谷駅に到着。埼京線から降りて1キロはありそうな通路を歩いていたら、ゆう君を発見したので声をかける。ハチ公前へ向かう途中、バックレてハロショへ行こうぜってもち掛けたけど、断られた。


 ハチ公前で待つも、女4人は少し遅れて来た。舐められてるような気がした。4人ともかわいかったけど、少しギャルっぽくてチャラかった。店につくまで、女とは目も合わせずにゆう君と意味のない話をして歩いた。今からリトルスプーンに逃げ込もうぜって言ったけど、断られた。あの女どもの無駄に長い髪の毛をライターで燃やして短くしたいって半分冗談、半分本気で言ったら、そんなことはやめてくださいと言われた。でもインドかどっかでは実際に髪の毛を燃やす床屋があるらしい。ゆう君がそう教えてくれた。勉強になった。本当かどうかは知らないけど。


 飲み屋に入る。店の入口に段差があったので靴をぬぐふりをしたら、「そんなボケはいらないですよ」とリトル君に言われる。気付いてくれてありがとう。こういうのが、ark君の言うところの「自分勝手なボケ」なのかもしれない。最終的には、自分でボケて自分で突っ込むという芸を身につけるようになるかもしれない。そして一人で笑うんだ。僕は最初から最後まで一人で完結させる。結局のところ人生ってそういうものなのかもね。特に僕みたいな糞しみったれたオナニー野郎はそんな人生を送るしかないんだよな。


 他から隔離されたスペースに通されて、男4人、女4人がちょうどぴったり格納された。うおおこりゃまるで合コンじゃないかと思った。いや、合コンなんだけど。唇のあたりがわなわな震えた。
 なんやかんやで酒が来て俺たちの出会いに乾杯みたいなことをして、必然的に自己紹介が始まった。幹事のリトル君がとても感じよく自己を紹介した。僕の番になって、「田中ふっちです。おかげさまで25歳になりました。でも、25歳なのに、どう」ここでワンテンポおいて、「しようもない人間なんですよ」と言った。童貞ですよって言おうかと思ったけどやっぱりやめた。「どう」まで言ったときにリトル君が少し慌てたのが面白かった。でも女連中はあんまり僕の話を聞いてなかった。どうやら僕は眼中にないらしかった。下を向いて何かをいじくっていた。ところがパッくんの番になったら彼女たちの目つきががらりと変わった。まさにらんらんとさせて、身を乗り出さんばかりにして聞き入っていた。ゆう君の自己紹介は、覚えていない。女4人の自己紹介も覚えてない。そしてこの後のことは断片的にしか覚えてないので箇条書きにしようと思う。