中に入ると

 ちょう満員でびっくりした。それから梨華ちゃんの姿にびっくりした。か、可憐だ。未曾有の可憐さだ。これほど素敵でかわいいバニーガールが梨華ちゃん以外に存在するだろうか。いや、存在しない。梨華ちゃんは世界でいちばんキュートなバニーだ。未曾有である。超未曾有だ。僕はあんぐりあいた口を閉じようと努力しながら人ごみをすりぬけ、一番後ろの壁ぎわに立った。ここからだと梨華ちゃんは3センチくらいの大きさに見える。つまりかなり遠い。しかし距離はそれほど気にならない。僕はむしろ、一番後ろはいいもんだと思った。ときどき壁によりかかって休むことができる。背後に人の目はないし、横の人は前のショーに夢中だし、冗談抜きでなんでもできる。何をしても誰にもバレない。リカニーだって不可能じゃない。抜ける。そこで僕はちょっとだけリカニーをやった。梨華ちゃんを見つめながら、10秒間くらいちんこをいじくった。でもちんこはぴくりとも反応しなかった。冬の猫のように縮こまったままだ。がまん汁も出てこない。僕はなんとなく、自分のちんこに裏切られたような気持ちになった。