中学生日記


僕が中学2年のときにつけていた、
非常に痛い日記が押入れの奥から出てきた。
中2の時の僕は、安達祐実に恋をしていたらしい。
今書いてるこの日記と、ほとんど同じことが書いてある。
以下、その内容の一部を記す。


「12月31日
年が明け、学校が始まったら、家なき子の下じき使おう。みんなに何か言われてもいい。安達祐実さんのわる口なんかどんなやつにも言わせるわけにはいかないんだ。つらい時悲しい時は、安達祐実さんの顔を見て、元気を取りもどすんだ。いいじゃあないか。べつに。かわいいんだから。あこがれだよ。僕なんかじゃとても手の届かない、雲の上の人だよ。あの人は。だから、どうせひがんだって始まらないし、そんなことより、応えんしてやろうぜみんな! 心を広く持てよ。みんな、なんかちっぽけな人間だよ。僕だってそうだけどさ、きゃっかん的に見てるとホントにバカだよな。あいつら。ヘンだよ。わからないよ。いったい何考えてんだ? すべてにあてはまるんだ。よくわからないよ。まあいいや。そんなことはどうでもいいんだ。どうでもね・・・。さてと、刻一刻と僕の死は近づいてるわけだけど、それでもオレは生きつづけてるんだよな。ハッなに言ってんだろ。そう、何を考えてるか、誰にもわからない。けっきょく人間なんつーものは自分がよけりゃそれでいいのさ。人はうらぎるんだよ。」


ひどいんだ。痛いんだ。ほかのページを見たら、もっとひどいことが書いてあった。


「3月15日
今日は、学校サボった。むひ。勉強すると決心したのになんかしてねえし。こんなもんだよ、こんな男なんだよオレは。見たか、どうだ、なさけない男だろ? はは、笑っちゃうね。この何のとりえもないバカな男が、あの、あの、安達祐実を好きなんだぜ? あの才能あふれる安達祐実を。こんな男が。結婚したいとまで思ってんだぜ? そんなに好きなんだぜ? だからってどうにもなるもんでもないに、ハハハ・・・笑ってくれよ・・・このみじめな男を。笑えよ! 笑えっつってんだろ!(中略)ああ、安達祐実、君はどういう性格しているんだい? TVとか見ていれば、だいたいわかるけどね、REXのパンフの祐実のさつえい日記、あれは一体・・・あれは本当にあなたが書いたんですか? そうだとすれば、僕はますますきみをすきになるよ。ああ、あ、むなしい。何でそんなにかわいいのかい? そのかわいさはひきょうだよ。はんざいだよ。困るよ。フザけるな! あのなあ、てめえ、ろくでもねえ芸能人とけっこんしやがったらただじゃおかねえぞ! オレがそのあいてブッ殺してやる! うそだよ。君のえらんだ人ならいいよ。だれでも。ね。でも、やっぱり、イヤだなあ。ずっと処女でいて。ムリなおねがいかな。でも、そうであってほしい。君は聖なる女の子って感じだから」


僕は、10年前、中学2年の時から、何も変わっていないし一つも成長していないことがわかった。安達祐実が、梨華ちゃんに変わっただけだ。僕自身は中2のままだ。芸能人に真剣に恋をしてしまうというこの幼稚きわまりない精神性。ちょっと待て、僕は今、この中学生日記を客観的に見て、非常に痛いと思った。僕の中身が変わっていないのなら、今のこのふっち君の日記も、客観的に見たら非常に痛いということか? うわぁ・・・恥ずかしい・・・。僕ってなんなの? なんで成長しないの? 成長しないんなら生きてる意味ないよ。早く死ねばいいのに。


一つも成長を見せない僕。
そんな24歳の僕が、今思っていること。
「ねえ梨華ちゃん、ずっと処女でいて。ムリなおねがいかな。
でも、そうであってほしい。君は聖なる女の子って感じだから」