リカニー


 朝、クソみたいなバイトから帰ってすぐしたのは、やっぱりリカニー。もしくは梨華ニー。梨華ちゃんとのセックスを想像してのオナニー。自慰であってマスターベーション。だけどそれは愛の行為とはかけ離れたものだった。梨華ちゃんが好きだからする、とかいうのじゃなくて、ただそこにいたのが梨華ちゃんだった、というだけのことだった。
「おんな、おんな、おんな、したいしたいセックスがしたい精液を体外に出したい、なんだこの女、最高じゃないか、いれたい、いれたい、愛撫とか、愛とか、そんなの全然かんけいなしに、ただ僕はこの女のまんこにちんこをいれたい、そうだ、いますぐ、女、女、女!」
 気持ちよかった。だけど、底知れないほど気持ち悪かった。自分自身が。


 梨華ちゃんが魅惑的なまんこを備えた女であるっていう事実にぶちあたると僕はいつも、地球をカリカリに焼き上げたくなる。たこやきみたいに楊枝を突き刺して、パクっと食べてしまいたくなる。とにかく、梨華ちゃんが汚らしい性欲の対象になってしまうことが、どうにも我慢できない。僕もその一人であるってことにも我慢できない。梨華ちゃんのまんこは、鉄よりも硬い処女膜で覆われるべきだ。だれもそこに侵入してはならない。もし誰かがそこを侵したらその男は死ぬべきだ。世界の純粋さの核みたいなものを破壊し、損なった責任をとって、死ぬべきだ。だってそういうのって、一度壊されたら二度と元に戻らないんだから。もしそいつがその責任を露ほども感じず、のうのうと半笑いで生き続けるようであれば、その時は僕がその男を殺してやる。殺してやるからな。