ふっち君の日記。

石川梨華ちゃんにガチ恋しているおじさんの記録

死ぬまで補欠

 ちょうどハロモニが始まる時間に目をさましました。ビデオの録画ボタンを押して、また寝ました。それから、パパとママが、「きょうはお墓まいりに行くよ」と声をそろえていいました。僕はあんまり行きたくなかったけれど、他にすることもなかったし、行くことにしました。シャワーをあびて、下着をきて、昨日と同じ服をきて家をでました。家を出るときは、「梨華ちゃん、いってくるね」と、小さい声でいいました。お墓まいりをしました。お墓の前にひざまずいて、祈りました。永遠に、あらゆるものが、純潔でありますように。

 おばあちゃんの家について、親戚のひとたちに会いました。僕は「こんにちは」と言ってあたまを下げました。親戚のひとたちは、「こんにちは、今日はあついね」というようなことを言って、笑いました。僕もそれに応えるようにして笑いました。それから僕は親戚のこどもたちと、エロ本について話しました。「エロ本を所持することは善でしょうか悪でしょうか?」と子どもたちが僕に尋ねました。僕は、「エロ本を所持することは、悪である。エロ本を持つことはいけないことです」と、学者あるいは牧師みたいな口調で答えました。

 それから僕は、酒を少し飲んで、さらに抗不安薬を飲み、バッティングセンターに行きました。一緒に行った甥っ子は、日の丸みたいな的にボールをヒットさせました。建物じゅうに、ファンファーレが鳴り響きました。「ホームランです! でました、ホームラン!」というアナウンスがありました。甥っ子はとてもよろこんでいました。僕は甥っ子の見ている前で、からぶりを繰り返しました。100キロの球が飛び出てくるのですけれど、僕はそれにバットを当てることがほとんどできませんでした。後ろから甥っ子が言いました、「ふっち、振り遅れてる、ふりおくれてる」と。僕はすこしだけ早めにバットを振るようにこころがけました。そうしたら、うまい感じに打てるようになりました。でもほとんどが内野ゴロでありおそらく併殺打でした。僕は死ぬまで補欠なんだと、そのとき思いました。死ぬまで、補欠なんだと。

 僕はおばあちゃんちに戻って、扇風機の前にぶったおれました。とてもつかれていました。僕がバットを振ったのはたったの60回でしたが、おそろしくつかれていました。僕は30分くらい死んだように死んだあと、ちびまる子ちゃんを甥っ子たちと見ました。ちびまる子ちゃんは、とてもおもしろかったです。

 それから僕は、酒を飲み、寿司を食べたりしました。おいしかったです。そのあとのことは、よく覚えていません。ベートーベン。秘密の花園。この空気を吸っているとね、いつまでも生きられるような気がするの。今何してる?。安堵感。不安感。70歳的前向き思考。生命の誕生。村上春樹。宇宙の生誕とその意味。十角館の殺人パン屋再襲撃。僕はキリストになりたい。僕は梨華ちゃんが好きなんだ、そうでなければいけないんだ。そうだ明日はクリニックに行く日だ。人生がはじまるのは、30歳からである。自殺をする権利くらいは、誰にだってあるはずだ。1時間の説教。にっちもさっちもいかない。永遠だって? そんなものあるわけないだろう。ははは。