今日は大好きな梨華ちゃんに会う日だから、僕の持っている服のなかで一番おしゃれなやつを着て行くことにしました。久しぶりに梨華ちゃんに会うので緊張しすぎて、行きの電車の中で過呼吸になりそうになりました。よっぽど逃げ出そうかと思ったけど、根性でふんばり、なんとか会場のパシフィックヘブンに辿り着きました。不思議なことに、梨華ちゃんの姿を見たら緊張がなくなり、過呼吸的なものも治まりました。
梨華ちゃんはトークコーナーで、これからもアイドルを続けていくことに対して前向きな姿勢を見せていました。「そしたら僕は望むと望まざるとにかかわらず、ガチ恋を続けて行かざるをえないじゃないですかー。やだー。でも嬉しい!」という複雑な気持ちになりました。
しかし梨華ちゃんは今後の活動について、「春になったらサポートをしていかないといけないから…」と口ごもりました。僕は「春になったらサポート…? のがみんのことかー!」と心の中で叫び、「梨華ちゃんをサポートに回らせておいて、活躍しなかったらただじゃおかないぞ!」と思いました。「梨華ちゃんの旦那さんになる人は、僕みたいな悪いヲタにこのようなプレッシャーをかけられるから大変だな…。僕は梨華ちゃんと結婚しなくてよかったのかもしれない。誰からも何のプレッシャーも受けずにのんびり暮らしたいから」
梨華ちゃんは握手会の前に、とつぜん神妙な面持ちになり、よっすぃーの飲酒ひき逃げの件について謝罪をしはじめました。とめどなく涙を流しながら謝っていたので、握手会のときには潤んだ赤い目をしていました。僕は彼女をギュッと抱きしめ、「梨華ちゃんは謝らなくていいんだよ…」と耳元で優しく囁きたい気持ちになったけど、そっと手をにぎるだけにとどめ、心の中でホイミを唱えました。
とても欲しかった梨華ちゃんのアクリルキーホルダーは、売り切れる寸前で買うことができました。帰りに大宮駅前の立ち飲み日高に行って、梨華ちゃんのアクリルキーホルダーと一緒にしっぽりと飲みました。