2006-11-12から1日間の記事一覧

れいな

先刻に飲んだメイラックスのおかげでもあるだろう、僕の脳からは不安や苦しみがすっかり取り除かれていた。行書の試験バックレの件は30年くらい昔のことのように思われる。僕はごっちんヲタの三人と合流して、笑笑みたいな感じの店へ入る。すいてて静かで居…

ダフ屋

会場前に行くと、変なジャンパーのおやじさんがふらふら歩み寄ってきた。人なつっこい笑顔をうかべて。 「お兄さん、チケットあるの。ないんでしょ。だめだめ、定価で買うことなんかないよ。5000円でどうだい」 僕はおやじさんの声や顔つきに純粋な優しさを…

占い師

南越谷についた。ちょっと寒い。もう少し厚着をしてくればよかったかなあ。だけど僕は思った、「少しくらいの寒さなんて、我慢すればそれですむことじゃないか」と。僕はかくも弱き自分を叱りつけ、目の前を歩く女子高校生のふとももから足首のあたりまでを…

二周目

ふたたび池袋に到着し、二周目が始まった。僕はだんだん不安になってきた。「あなたずっとここに座ってますよね。ていうか二周目ですよね」って車掌さんに言われたらどうしよう。もしかして監視カメラがあるかもしれない。そう思った僕は車内を見まわしたが…

山手線

午後一時、池袋についた時点で試験は始まっていた。僕はああ、今年もダメだったか、と思い泣きそうになったというのは嘘で、とくに何という感慨も抱かなかった。僕は駅の時計が一時をさしているのを目のはしに捉えながらも淡々と階段を上り通路を歩きそして…

出発

受験票を持って家を出る。玄関口でママが言った、「ふっち、試験がんばってね」と。それは聖母マリアのように優しいやわらかな声だった、ちっともおおげさでなく。なんだかこれと似たようなことが以前にもあったような気がする。あれはそう、確か卒業式のと…

梨華ちゃんおはよう。今日は行政書士の試験なんだ。でも行きたくない。というか受けには行かない。だって受けたって落ちるのはわかっているから。全然勉強してないんだ。暇なはずなのに、なぜか暇がほとんどなかった。時間があるときも勉強をする気にはなれ…