ふっち君の日記。

石川梨華ちゃんにガチ恋しているおじさんの記録

その32 バスへ向かって歩く

 僕は暗闇の中、バスの灯りに向かって歩いていた。いま僕は、ライブ会場からバスまで歩くだけのことで2回分のブログを書いたら面白いのではないか、という気持ちに囚われている。前回もなにやら細々しいこと、無理やり感動的な思い出にしようとしてる感じのことを書いているが、客観的に見れば、結局はただ夜に100人弱のヲタたちがぞろぞろとバスに向かって歩いているだけのことである。今回もまたバスにたどり着かなかったらちょっと面白いのではないか、と思ってしまっているのだが、こういうことばかりやっているから一向に話が進まないのではないか。それに、冷静に考えたら、どうでもいいような少しの面白にこだわったせいでイライラ感やうんざり感、さっさと話を進めろ感を読む人に抱かせることになり、誰も得しないのではないか。もうそろそろ七夕バスツアーから1周年ということになるし、もうすぐ梨華ちゃんの出演する舞台「水戸黄門」を大阪まで観に行くので早く終わらせたい。せめて1日目くらい終わってほしい。終わってほしいっていうか、全て僕のさじ加減なのだから、うまく端折りながら書いてさっさと終わらせたらいいと思います。というこの、一向に話が進まなくて困っているやつに関しても、これまでの31回分の中で何回も書いているような気がするので、もうこの件については書かなくてもいいんじゃないかと思う。しかし、一向に話が進まなくて困っている時の僕の困り具合は、その時々によって微妙に違うのだから、必ずしも書く必要がないわけでもないのではないだろうか。

 僕は暗闇の中、3台のバスの灯りに向かって歩いていた。その灯りは、山奥の暗闇の中で、実に頼りなさげにぼんやりと光っていた。ここでいきなり僕が「うおー!アイアムゲイ!」などと叫んでバスとはてんで違う方向、山の暗闇方面に向かって服を次々に脱ぎ捨てながら走りだしたらどうなるだろうか、ということをふと考えた。ヲタのみんなは追いかけてくれるだろうか。添乗員のリカさんは捜索隊を手配してくれるだろうか。それともみんな僕など最初から存在しなかったかのようにバスに乗って帰るのだろうか。梨華ちゃんは心配してくれるかな、きっと見放されるだろうな。と考え、冷んやりとした不安に包まれながらバスの灯りに向かって歩を進めたのだった。